家に届いて以来、溺愛しているホワイツブーツのMPシャーマンですが、ナチュラルなコバ色がカジュアル感を強めているのが気になっていました。そこで、思い切ってコバをダークブラウンに塗り変えました。2回失敗して、3回目でようやくうまくいったので、方法を残しておきます。
MPシャーマンのエイジングは、本記事時点で17回履いた状態です。まだまだこれからという感じですね。
うまくいった方法
最初にうまくいった方法をご紹介します。画像は1回目〜3回目までを織り交ぜているので、背景が統一されておらずすみません。
塗り替える前の状態です。
アッパーにコバインキが付くと取れにくいそうなので、マスキングテープでアッパーをコバに沿って一周保護します。マスキングテープは、貼る前に服につけたりして粘着力を落としておくのがポイントです。
コバにワックスが付いている場合、クリーナーを使って落とします。このあと紙やすりで削るので、そこまで神経質にきれいにしなくても大丈夫です。
私はワックスを落とすために、強力なサフィールのレノマット リムーバーを使用しました。
2回目のトライの画像です。
150の耐水ペーパー(紙やすり)で、コバの毛羽立ちを整えます。私の場合、失敗した着色をここで削り取りました。そのあと、水を含ませたティッシュでコバを少し濡らして、500の耐水ペーパーで少し力をかけて擦り、さらに滑らかにするとともに、革の繊維を詰めてツヤを出します。
コバインキをコバの革・ゴム両方に塗っていきます。両方に塗るのがポイントです。色を無理して乗せようとせず、薄塗りを心がけます。
コバインキの色は、クロ、コイチャ、チャの3種類あるので、好みのものを選びます。
画像は完成後に撮影したイメージです。
コバインキが乾かないうちに、スポンジでさっと拭き取って、ムラになるのを防ぎます。
一度乾かして、もう一度コバインキを塗って、スポンジで拭き取ります。2回も塗れば十分だと思います。
コバインキは水性なので、そのままだと雨などで取れやすくなります。このため、ワックスで保護しつつ、ツヤも与えます。これもコバの革・ゴム両方に塗って、全体を輝かせます。ワックスの使い方は通常と同じで、ネル生地で仕上げます。
失敗した方法
参考として、1回目と2回目にどのように失敗したのか載せておきます。
1. 革にコバインキを塗る
ゴムには積極的に塗らなかったので、ゴムに色ムラができてしまいました。
2. ゴム部分をマスキングする
「そうか、ゴム部分はコバインキを乗せない方がいいんだ」と思い込んだ結果、ゴムをマスキングすることに。
マスキング自体はそれなりに上手くいったのですが、当然ゴムは薄いままとなり、革との一体感がなく「これじゃない感」が…。
3. 三度目の正直
YouTubeで靴職人や靴修理の方のコバの仕上げ方を研究した後、冒頭で紹介した方法でやり直し、一体感のある色合いになりました。ちなみに、出し縫いの糸周辺は細筆でちまちま塗りましたが、どうしてもきれいには仕上がりませんでした。
さいごに
履きおろし前
17回着用
ツートーンでどこか派手だった印象が変わり、落ち着いたブーツになりました。細部は塗りきれていない部分もありますが、履き込むことで汚れて馴染んでいくと思います。